口腔がんと歯科衛生士
まだまだ記憶に新しく衝撃が走った
堀ちえみさんの舌癌のニュース
大変なリハビリ期間を経て
最近はメディアでお話される姿を
お見かけするようになりましたね
以前と全く違う発音状態
全てをさらけ出す決断までの心中をお察しすると
想像を絶する苦悶の日々の連続だったと思います
きっとその苦しみから
同じような目に合う人を減らしたい
というお気持ちがあるのでしょう
初めてこのニュースを聞いた時
なんでもっと早く気付けなかったんだろう?と
まず浮かびましたから…
ずっと以前の事ですが
まだ20代後半で横浜の歯科医院に勤めていた時の
忘れられない思い出があります
メンテナンスにお越しの恰幅のよい
立派で穏やかな男性の患者さんがおられました
年齢は50代後半位だったでしょう
歯石の付きやすい舌の前歯の裏側をクリーニングしていました
すると、いつもなかった歯茎の異変
いわゆる前がん病変と言われるものに似ていた為
院長に報告しました
いつもよりかなり間隔を詰めて様子をみましたが
みるみる悪化・・・
紹介状を出し精査した所
やはり口腔がんでした
初期だったので命に別状はなく
無事手術も終わり
院長からは命の恩人だよ✨と言ってもらえたのですが
数か月後に再来院された患者さんの形相は
全くの別人でした…
今は治療法も相当進化しておりますが
何せ20年以上も前の事なので
この時の場合のは初期とはいえ下顎の一部を切除され
お顔も口腔内も以前とは大きく変わっていたのです
それまでは自分の歯で何不自由なく
食べる、話すが出来ていたのに
手術をきっかけに全てが一変した
何の症状もなかったところから
急に絶望を感じる現実となり
命は助かったものの、ありがとうとは
とても思えなかったのでしょう
今でもその患者さんの悲しみのどん底のような
恨めしさすら感じるような目は忘れられません
この経験からメンテナンス来られる患者さんの
歯茎や舌などの粘膜も何か変化が起きてないかを
気を付けてみるようにしています
メンテナンスになれば
一番長く患者さんのお口の中を眺めているのは
歯科衛生士です
いつもと違う変化に気付けるのも
いつもを知っているからです
そこで何か気付けば歯科医師に報告
指示を仰ぐ事になります
歯科衛生士の何か気になるが
口腔がんの早期発見に繋がる事もあると思います!
特に口腔がんは生活のクオリティに大きく関わります
ご本人も周りの方の苦しみも大きい💦
堀ちえみさんのニュースの頃
舌癌じゃないですか!?と心配される方もおられ
メディアの影響力の凄さを感じました
舌癌の心配だけじゃなく
もっと自分の口の中に関心を持つきっかけにもして欲しいですね^^
美味しい物を頂き
会話を楽しむ
当たり前のようにできるのは
健康なお口があってこそです✨