「歯原性菌血症」歯周病菌が血管内に侵入し、全身を巡る
歯原性菌血症をご存知ですか?
口腔内細菌研究30年以上のスペシャリスト花田信弘先生が
「口腔におけるバイオフィルム感染症とその対策」
の講演でも詳しくお話されていました
菌血症とは細菌が血液中に入りこんだ状態の事
通常は血管の中に細菌は入らないが
身体の中でただ1ヵ所
日常的に細菌が血管に容易に入ることが出来る場所がある
それは口の中
口腔内細菌は虫歯の穴や歯周病になって弱った歯と歯茎のスキ間から入り込み、血液と一緒に全身を巡り、様々な病気を引き起こす
これを歯原性菌血症といいます
歯周病菌が全身の病気と関連しているということは
メディアにも取り上げられ
少しずつ歯周病がお口だけの問題ではなく
体全体の健康に大きく関わっていると認知されてきています
前回のブログ
腸内細菌と口腔内細菌
たとえ血管に菌が入ったとしても
元気な状態なら免疫が働き回復するので
入ればすぐに病気になる、というわけではない
が・・・
この状態が長く続くと
血管のあちこちで常に慢性の炎症が起き続け
その修復の為に瘤(アテローム)が出来て
動脈硬化の原因になったり、血管自体がもろくなり
老化が早まったりする
静かに息長く
身体をむしばんでいきます
老化=血管の老化
元気に若々しくいたいなら
口の中の状態を良くしましょう
歯周病があると歯と歯茎の境目に深い歯周ポケットができます
その狭いスキ間に空気の嫌いな歯周病菌がはびこり
歯周ポケットの内側はジュクジュクの潰瘍状態になっています
全体に中等度の歯周病、ポケット平均5ミリだとすると
その潰瘍の面積は実に手の平1枚分といわれています😯
どうですか?
手の平全体がジュクジュクの潰瘍になっていたら
いてもたってもいられず
慌てて病院に駆け込むのではないでしょうか?
見えないって怖い💧
そして、歯周病はほとんど症状は出ない
(周りは結構キツイよ、多分気付かれてる)🤮
症状が出る頃には結構進行しています
気付かないって怖い💧
歯茎は毛細血管だらけ、しかも潰瘍状に傷ついた血管は
いつでもお入りください❤の状態
食事や歯磨きをする度にいとも簡単に侵入します
「今から入らせて頂きますm(__)m✨」
断りはありません😑
おまけに血管に入ってからも
毒素を吐きながら自己増殖を繰り返すという
とても恐ろしい性質を持っています
歯周病の人が強い力で歯磨きをして
侵入する細菌の動きを調べた研究で
歯磨き直後から細菌が血管に入り込み
なんと90秒後には上腕部に到達していたと😯
その後そこからいなくなるが
この後全身の血管のどこかで慢性炎症を起こす
どの場所で起こすのか
心臓か?
脳か?
腎臓か?
😰😰😰
抜歯や歯石除去をした人はその後3日間献血が出来ません
これは出血を伴う処置で
より血管内に菌が入り込む確率が高いから
歯原性菌血症が日常的に細菌が入り込むのに対し
医療の処置がきっかけで血管内に細菌が入り込むのは
医原性菌血症と呼ばれます
どちらも100%全ての細菌が入り込む訳ではなく
歯垢(デンタルプラーク=細菌の塊)が
しっかり除去出来ている状態であるほど
その侵入確率は格段に下がります
入る量が少なければ大事には至らない
歯垢(デンタルプラーク=細菌の塊)のうちは
ご自身の歯磨きで除去出来ます
除去せずそのまま放置すると
細菌同士がガッチリとスクラムを組んで
ちょっとやそっとでは取れない
バイオフィルムになってしまいます
こうなると抗菌剤など実は何の意味もありません
バイオフィルムは定期的に
専門家によるクリーニングで
しっかり除去してもらってください
健康な歯面を傷つけないよう
頑固なバイオフィルムを除去します✨
全身に歯周病菌をまき散らさないためには
毎日のご自身の歯磨きと
3か月に1回のプロによる定期的なメンテナンス
しっかりとご自身のケアが出来ていない状態での
歯科医院まかせのクリーニングは
わざわざ細菌を全身にまき散らすようなもの
歯垢(デンタルプラーク=細菌の塊)を減らせない状態で
高額の治療を受ける
これは全く意味がありません!
郡山 高原歯科クリニックでは
まずはご自身のお口の状態をしっかり知って頂き
全ての病気の原因となっている細菌を減らす為に
ご自身での今までのケアをもう一度見直す
予防であり、治療ともなる毎日のお手入れの仕方を
担当衛生士がサポートしていくプログラムを行っています
細菌の少ない気持ちのよい口の中で
全身の健康を守りましょう🔔